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キャリこれ

人事課題を捉えなおす学びとは HRイノベーションアカデミー第1期受講レポート2

インタビュー

2025.7.30


これからの人事には、採用や人材管理の枠を超え、経営のパートナーとして組織の成長と発展をリードする力が求められます。「HRイノベーションアカデミー」では、人的資本経営、戦略人事、EXジャーニー、などのトピックを、先進的な学問知識を持つ大学教授と、企業人事部門のエキスパートやCPO、CHROをゲストに迎え、インタラクティブに学ぶ機会をご提供します。

 

今回、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社人事部部長の熊田様から、ご受講を通じての気づきや学びを伺いました!

 

●インタビュアー
日本マンパワー HR法人ソリューション本部 嶋・岩下(HRIA講座担当)

1HRイノベーションアカデミーの構成

本講座は、インプットとなる事前学習と探求のための対面学習、参加者同士のバディコールを組み合わせて構成しています。大学教授の知見や先進企業の取組事例を通じて、アカデミックな視点と実践的な経験を結びつけ、戦略的な思考力を磨きます。

 

●事前学習 ~事前映像を視聴し自社の人事課題を考える~

【講師対談映像】これからの人事はどうあるべきか

【特別映像】民主的なものの考え方 ~批判的分析で社内・社会を考える~

 

●リアル学習 ~講師・企業人事の方々と共にこれからの人事について探求する~

回数:6回

時間:3時間/1回 ※Day6のみ6時間

会場:株式会社日本マンパワー ※オンライン参加の方はzoom

 

●バディコール ~受講者同士で振り返り応用力を鍛える~

回数:各リアル学習後

日時:1時間程度

形式:対面・オンライン ※形式は参加者間で相談のうえ決定

 

くわしくはこちらをご覧ください ※画像をクリックすると拡大画像にジャンプします

 

 

 

2深く多角的な学びができる本講座は、人事課題を持っている人に最適

 

【お話をうかがった方】

 

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社

人事総務本部 人事部部長

熊田 有利子様

(1) 人事課題を体系的に学べる場

――本講座を受講するにあたって、何らかの課題感や期待があったかと存じます。受講前のお考えをお聞かせください。

 

熊田様(以下、敬称略) 私は2024年度から人事部門を管掌しています。そのため、人事課題を網羅する体系的な学習の場を探していました。ただ、施策ごとの講座は多くあるものの、体系的な講座は見つかりませんでした。そうした時に貴社のHRイノベーションアカデミーを知り、第1期を受講させていただきました。
弊社における人事課題は他社と同様、複雑化、高度化していて、他部署と連携しなければ解決が難しい状況ですが、課題解決に向けてのヒントや最新の考え方が得られればと思いました。

 

――人事部内だけでは解決できない新たな課題が出てきたということでしょうか?

 

熊田 以前は人事の機能の中だけで解決できたのかもしれませんが、課題を深掘りするには、人事全体の体系や機能を一体化して理解する必要があると考えています。「視座の高さ」が求められるのです。その課題感に本講座が適しているのではないかと思いました。

(2) 印象に残った言葉

――講座は1日につき3時間、計6日のプログラムですが、印象に残った内容はありましたか。

 

熊田 どの講座も素晴らしい内容で、登壇者の方に直接質問することもできましたので、非常に貴重な体験でした。なかでも最も印象に残っているのは、初日の法政大学大学院・石山恒貴先生の講座です。先生から、「目に見えるものに頼って従業員の満足度やエンゲージメントを測るのではなく、目に見えないものを大事にして従業員のニーズを測って理解することが重要」という旨のお話がありました。

※定量調査では見えない「従業員の感情、価値観、背景」や「従業員同士の関係性」等

 

私は以前、社員一人ひとりをサポートする業務を行っていたこともあり、対話が重要だと考えておりましたので、その方向性が大事であることを再認識することができました。

 

 

また、「人事施策には流行がありますが、他社に追随するのではなく、自社の独自性が優位性につながるというお話も印象に残っています。

 

弊社では、「キャリア自律」を目指し、自らのキャリア構築と学習を主体的かつ継続的に取り組む社員を支援する「キャリア自律支援プログラム」を導入しています。また、その学んだ内容含め、社員同士が主体的に学び合える文化を醸成していくためのプラットフォームも今年度より開設・運用しています。
後者は弊社独自の取り組みだと思われますが、大学教授から根拠のある裏付けを得られ、自信につながりました。

(3) 抽象と具体を行き来する講座スタイル

――講座では、大学教授らによるお話に加え、先進的な取り組みをしている企業人事のエキスパートにもご登壇いただきました。そのスタイルはいかがでしたか。

 

熊田 大学の先生から体系的な考え方や最新情報をご説明いただき、企業の人事の方から関連する先進事例をご説明いただいた上で、お二人のディスカッションで「ここが困っている」「こうしたらどうか」など具体的な生の声を聴かせていただき、非常に勉強になりました。理解が深まったと感じています。

 

――「リアル学習」の後に、受講者同士で振り返る「バディコール」がありましたが、こちらはいかがでしたか。

 

熊田 安全・安心な場にさまざまな業種・フェーズの会社の人事担当者が集まって、「自社が何に困っているのか」「何が不明瞭なのか」を気軽に話すことができ、それに対する皆さんの意見や提案も聴くことができました。それにより、自分の考えが整理でき、新たな方法も考えられたように思います。また、皆さんとの仲間意識も芽生えました。これまで各種講座に参加してきましたが、ここまで深い仲間意識を得られたのは初めてです。すごくいいプログラムだと感じています。

 

――ほかの講座やセミナーと比べて、何か違いは感じられましたか。

 

熊田 HRイノベーションアカデミーでは、大学の先生と企業の人事の方が同じ場に登壇して、抽象と具体、あるいは理論と実践を行き来する点がすごく新鮮でした。
また、リアル学習の前に動画を視聴しながら自社の課題を整理しておくというカリキュラムでしたので、アウトプットを意識しながらリアル学習に取り組むことができました。さらに受講者同士で壁打ちができたので、すごく実践的で能動的な考え方が身についたように感じます。

 

――3日目の東京都立大学・西村孝史准教授は、先生自らが壁打ちに参加してくださいましたね。

 

熊田 そうですね。受講者それぞれが模造紙の真ん中に「解決したいこと」を書き、そこから引いた矢印の先に「それを解決するためには何をすればいいか」を書くというグループワークをしました。西村先生は各グループを回り、「それをすれば本当に解決しますか?」「何か大事な要因を飛ばしていませんか?」などの問いを投げかけてくれました。

 

 

書いている本人には、それぞれの要素がつながっているように見えても、傍から見ると、つながりがよくわからないものもあります。

西村先生の問いに、「つながっているように見える2つの間に、さらに何があるのか」「何か必要な要因が抜けていないか?」など、普段とは異なる思考プロセスが働きました。今までよりもさらに深く考えられるようになった気がします。

(4) 社員へのメッセージに意識の変化

――全日程を終えて、当初の課題に対する解決策は深まったでしょうか。

 

熊田 講座に参加した当初に考えていた課題ですが、実は表層的にしか捉えられていなかったことに気づきました。また、それぞれの課題が、本質的なところでつながっているようにも感じました。

たとえば、事業の縦割り、サイロ化によって部署間で望ましい連携がとれていないとすれば、縦割りになっている要因を追求する必要があります。しかし、その要因は一つではなく、多面的な要因が絡み合っているはずです。それは人事の視点では見えないこともあり、対話などで深掘りしていく必要を感じました。まだ明確に答えを見出せたわけではありませんが、そうしたことがよく理解でき、深く考えるようになったと思います。

 

――講座を受ける前と受けた後とで、ご自身に変化を感じることはありますか。

 

熊田 以前は、一つひとつの施策を企画・立案して社内に伝えることに注力しがちでしたが、講座後には全体のつながりの一つとして人事施策を捉えるようになりました。また、「そのつながりを社員がどう捉えるだろうか」「それに対して私たちはどのようにメッセージを発信すべきだろうか」と更に意識できるようになりました。

 

 

一つひとつの施策を近視眼的に見るのではなく、全体のストーリーをつくって社員に伝えなければ、せっかく構築した施策が意味の薄いものになるからです。それがわかったこと自体に変化を感じます。

 

――日本マクドナルドの取締役 斎藤さんも、社員への発信にあたってどういう言葉を選ぶかについて、じっくりと会議をするとおっしゃっていましたね。

 

熊田 私たちも、メッセージをしっかり考えて伝えてきたつもりでしたが、それはどちらかというと、一つの施策に関してでした。現在は、人事施策全体のつながりとしてどう受け止めてもらいたいかを考え、伝えることを意識しています。

(5) 今後も講座での学びに立ち返りながら

――講座で学ばれたことは、すでにお仕事で活かされていますか。

 

熊田 講座を終えてまだ日が浅いのですが、現在抱いている課題、あるいは今後生じるであろう課題に対して、講座で学んだことに立ち返って派生していくのだろうと思います。本当に濃い内容でしたので、今も、講座でご提供いただいた資料をたびたび読み返しています。

HRイノベーションアカデミーの受講は、どのような方にお勧めですか?

――最後に、HRイノベーションアカデミーはどのような方にお勧めか、ご意見をお聞かせください。

 

熊田 役職やキャリアを問わず、人事課題を持っていてそれを解決したいと思っていらっしゃる方であれば、どなたにもお勧めいたします!
大学教授、企業のプロフェッショナルを相手に壁打ちができ、他の受講者と意見交換できますので、積極的に意見を述べるとさらに効果的だと思います。また、人事経験や社会人経験の浅い方にも適した講座だと思います。

 

私ももっと早くにこの学びができていれば、何年も前に視座が高まり、多角的な視点で考えられたように思います。心理的安全性は事務局の方が担保してくださるので、ぜひチャレンジしてみてください!

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