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日本マンパワー白井健「キャリアコンサルタントの学びで紡ぎ出す、人が人にもっとやさしくなれる社会」

インタビュー

社員

2021.10.29


①現在のお仕事内容を教えてください!

キャリアコンサルティング事業本部のCDA事務局・講座開発課に所属をしています。キャリアコンサルタント養成講座の運営を中心に、キャリアコンサルタント資格を取得された後の更新講習や資格試験対策の講座を企画・開発する部門です。私は主に、キャリアコンサルタント養成講座と実技試験対策講座のカリキュラムに関する企画開発を担っています。
当社へは2年前に中途入社をしたのですが、昨年初夏、初めて自分でやり遂げたと実感できた仕事がありました。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が最初に発令された頃、対面で開講予定だったキャリアコンサルタント養成講座を、急遽オンラインで実施しなくてはならなくなりました。お詫びの施策として、対面受講が叶わなかった分、面接のトレーニングができるような場をオンラインで用意できないか、と上司からリクエストされたのです。
企画から実際の運用までの一連の流れをすべて任せていただいた、初めてのプロジェクト。そのような臨時のサービスを提供した実績はありませんでしたので、試行錯誤をひたすら繰り返す毎日でした。どのようなカリキュラムを組み、どの程度のレベルでどなたに関わっていただければ、受講者の方に少しでもご満足いただけるのか。先の見えない中なんとかやり遂げた暁には、新しい景色が目の前に広がっているかのような感覚がありました。
事あるごとに、自分の中でこの経験に立ち返っています。つらい時にも当時を思い出せば、「あの時、企画から運営まで全てやり遂げたじゃないか」と自分を鼓舞でき、活力がよみがえってくる。そんな大切な経験です。

② 当社への入社のきっかけは?

私自身がキャリアコンサルタント養成講座を受講したことが、大きなきっかけです。
2年前に中途入社するまでは、大学職員を約9年間務めていました。本当に申し分なく働きやすい職場環境だったのですが、入職初日から退職日まで、自分の心が満足できていない感覚が常にありました。
そのまま20代後半を迎えて、自分は誰にも負けない武器と呼べるものを持っていないと気づいたのです。何か見つけないといけない――その時、当社のキャリアコンサルタント養成講座と出逢い、直感的に申し込みました。
素晴らしい講座でした。心が満足できていない感覚の正体、これまで自分が探し続けてきたことがようやく明らかになったのです。そこには自分自身のどんなものの見方や考え方が影響していたのか、ということを講座内で仲間達と交わされるロールプレイや対話を通して語る経験を見つめていく過程でおこる「内省」を通じて気づくことができました。すると、ぐっと仕事がしやすくなったのです。講座を通して得た学びや経験の深さに驚きました。
その中でいつか、日本マンパワーにこの学びを得た恩返しをしたい。そんな思いが強くなっていった頃、なんと現在の部署での求人が出たのです。面接を受けたクリスマスの日、現在の部長が直々に「白井くんと一緒に働きたい」と伝えてくれたことは一生忘れられません。部長からもらった、新しい仕事への転換というクリスマスプレゼントに入社の決意が固まりました。ここで骨を埋める覚悟で思いっきり仕事をしよう、と。
養成講座を受講していなかったら、おそらく今もモヤモヤした気持ちを抱えたまま過ごしていただろうと思います。CDA事務局のメンバー、講師、関連業務の方々の努力と心の積み重ねによって創り上げられた講座の学びに開発者として飛び込めたことは、私の人生において非常に大きな転機でした。その末に訪れたチャンスを、日本マンパワーへ転職するという形でつかむことができて、本当によかったと思っています。

③白井さんにとっての「自分らしさ」とは?

「誠実さ」です。まずは自分自身に対して誠実でいたいですし、お客様や当社の社員一人ひとり、ご協力いただいている講師や関連業務の皆さま、そして社会に対して、自分なりの誠実さを持って接していきたい、と常に考えています。
例えば、現在の担当業務ですと、養成講座の講師の方々や関連業務者の方々から日々さまざまなフィードバックやリクエストをいただいているのですが、そういったお声に少しでも応えられるよう、自分のリソースをフル活用してなにができるのかを考え続けている感じです。
「考え続ける」習慣は、幼稚園児の頃から続いています。きっかけは、持病を持って生まれてきたことです。当たり前のことが当たり前にできない苦しさを、ずっと抱えてきました。自分も同じモノを食べたり、友達や仲間と過ごしたい。身体的なハンデを乗り越えた上で、人や社会と当たり前に繋がるためにはなにができるのか……。
どんなに考えても、受け入れられない人には全く受け入れてもらえないこともありました。ある瞬間は承認されても、次の瞬間には悲しい思いをしたことも。それでも「常に考える」ことをあきらめないことで自分を保ったり、また向き合う勇気を取り戻していました。
その中でこうして考え続けてきたからこそ、他人に接するときは、外見ではなくその人の内面を尊重しよう、という思いを強く持てるようになりました。またキャリアコンサルタントは、まさしくそのような思いや姿勢が重要になる職業だと強く感じています。結果的に、自分の幼少期からの習慣を、今この場所で存分に活かせていると実感しています。
「考えていない瞬間」はほとんどありません。それくらい、常に誠実さを持って向き合い続けることを自分の中で大事にしていますし、まさしく自分らしさなのだろうと思います。自分のために・誰かのために・この社会のために、頭と身体と心が自然と動き出してしまうのです。

④ 白井さんの名刺の色は「赤」なんですね。この色を選んだ理由を教えてください。

赤はエネルギーがある・情熱的で活動的・義理人情に厚いという意味を持っているのですが、このすべてにおいて、自分は程よい熱量を持っていると感じたからです。
養成講座で得られる学びの要素の一つは、さまざまなワークから自身の内省を通じて自分のものの見方や考え方、自分らしさを創り出すエネルギーの存在に気づきを得ることだと考えています。それは社会を生き抜くための手助けとなりうるものなんです。なぜなら、自分自身を知っているからこそ、他者を受け入れる余裕が生まれてきますから。キャリアコンサルタントの講座の学びを一人でも多くの方にご経験いただくことによって、誰かが誰かに少しでも優しくなれる社会が成り立つだろうと、本気で信じています。
そのためにも、講座について幅広い方に知っていただきたいですし、受講者様には私がかつて感じたような喜びを得られるように、カリキュラムを徹底的に作りこんでいきたいです。
この想いは、養成講座受講時から自分の中に在り続けていて、全力で働くための活力になっています。そういう意味でも、エネルギー、情熱的といった赤色のキーワードは私らしさをよく表現していると思います。

⑤ エネルギッシュに業務に取り組む姿が目に浮かびます。
ちなみに、プライベートではどんな過ごし方をしていますか?

昨年9月に結婚をしたのですが、仕事を終え、自宅で夕飯を囲みながら妻と他愛もない会話をする時間が、最近の一番の癒しです。実は妻もキャリアコンサルタントなので、話を聴くのがとても上手なのですが、会話の中で「この聴き方、深まるな」とか「この姿勢なら信頼関係がつくれそうだ」とか、ついつい考えてしまいます。もはや職業病ですね(笑)。
趣味はアメコミ映画を観ることです。かれこれ20年近く観続けていまして、『スパイダーマン』劇中の「大いなる力には大いなる責任が伴う」というセリフを自分のモットーにしているくらい、大好きなんです。自分にとってのアメコミ映画は、ただ戦って敵を倒すだけの話ではなく、もっと大きな意味を持つものです。
映画の中でほとんどのヒーローは特殊能力を持っていますが、中には自ら望んで得た力ではないがゆえ、本人が葛藤することも少なくありません。最終的に彼らはそんな自分自身に向き合って成長し、自分の能力を正義や人々を守るために行使するようになります。
その姿と私の幼少期が重なって観えるのです。私も持病という望まぬものを与えられ葛藤もしましたが、その過程を経たからこそ、先にお話ししたように、人の外見だけでなく内面も大切にかかわりたい、そんな自分に成長を遂げることができたのかなと思っています。
また、現在の自分は、キャリアコンサルタント資格を保有し、さらにキャリアコンサルタント養成講座や実技試験対策講座をつくる立場にいますが、誰もがなりたくてなれる立場ではありません。そのような「大いなる力」を与えてもらっているからこそ、自分のためだけに力を使うのではなく、社内外の方々へより良い講座をお届けしていくという「大いなる責任」があると感じています。

⑥今後の目標やビジョンがありましたら、ぜひ聞かせてください。

まずは、現在担当しているキャリアコンサルタント実技試験対策講座の新規講座販売プロジェクトを、年内に完遂することです。毎日一時たりとも無駄にすることのないように、未来の受講されるお客様だけでなく、ご担当される講師はじめ関係者の方々も講座の場を充実して過ごしていただけるよう、より良いものを提供するために準備を進めていきます。
未来のことは、このプロジェクトをやり遂げたときに初めて見えてくるだろうと思っています。今は目の前の業務に全身全霊で取り組み、完遂したその先に見えるであろう新しい景色と、さらに成長を遂げている自分がそこにいることを信じて邁進したいと思います。
そしてゆくゆくは、少しでも多くの方にキャリアコンサルタントの講座を受講いただき、受講者一人ひとりが学び得たものをそれぞれの社会で交わし合っていくことで、人が人に対して優しい社会を創っていきたい。そのためにこれからも全力を尽くしていきます!

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