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社内イベント+謎解きで、コミュニケーション活性化に挑む 「オンラインチームワーク研修“謎解き宝探し”」日立システムズ様 導入事例

インタビュー

企業

2021.12.24


新人研修や若手向け研修として実施のご依頼がますます増えている、「オンラインチームワーク研修“謎解き宝探し”」。
今回は、今年10月に部署内でのコミュニケーション活性化施策として導入いただいた日立システムズ様に、導入背景やご感想を伺いました。業務のオンライン化によるコミュニケーション不足が課題の方は必見です!
〇ゲスト
株式会社日立システムズ
人事総務本部 人財教育企画部
荒川 雄一 様
人事総務本部 ダイバーシティ推進部
水谷 由希子 様
〇インタビュアー・編集
株式会社日本マンパワー マーケティング部
中村 裕 小池 由里子

<日立システムズ様 会社紹介>

日立システムズは、幅広い規模、業務・業種にわたる業務システムの構築と、データセンター、ネットワークやセキュリティの運用・監視センター、コンタクトセンター、全国約300か所のサービス拠点などの多彩なサービスインフラを活かしたシステム運用・監視・保守を強みとするITサービス企業。
日本のIT黎明期から業界をリードし続けてきた豊富な経験を活かし、システムの導入コンサルティングから設計・構築・運用・保守、ヘルプデスクに至るまで、ITのライフサイクル全領域をカバーするワンストップサービスを提供する。近年は、最新の情報技術と独自のサービスでお客様のデジタライゼーションを推進。新たな価値創造に取り組むグローバルサービスカンパニーを目指している。

【今回導入いただいた研修概要】
「本部内(部署間)活性化コミュニケーションイベント」として、人事・総務部門の全社員を対象に、約二か月半をかけて日立システムズ様独自の「チーム活動イベント(ミッション1・2)」と「謎解き宝探し」研修を組み合わせて実施いただき、“つながり”を醸成されました。
チーム活動では、自己紹介やお互いの共通点をもとにした「チーム壁紙」の作成を実施。どのチームの壁紙がもっとも魅力的かを競う投票も行われました。最後に、謎解き宝探しで獲得したポイントと壁紙の投票結果を合わせて、1位~3位の総合順位を発表。総合優勝のチームには、人事総務本部長から記念品として直々に「讃岐うどん」が送られました!「讃岐うどんのように太く長くコミュニケーションを続けてほしい」という熱い思いが込められているそうです。

1)改めて、お二人のミッションについて教えてください。

荒川様(以下荒川):今回研修を実施した人事総務本部の人財教育企画部に所属しており、社内教育の企画が主な役割です。日立グループの研修企画・運営を実施する日立アカデミーと連携し、日立システムズにおいて、どのような人財が必要かを考え、専門的なスキルからビジネススキル、マインドセットまで幅広い教育機会を、社員一人ひとりのキャリアに合わせて提供しています。
水谷様(以下水谷):私は人事総務本部内のダイバーシティ推進部の所属です。当社では、企業活力向上施策「SMILE Work∞Life Action」として、働き方改革・健康経営・ダイバーシティの推進とコミュニケーションのさらなる促進により、柔軟な働き方を拡大し、多様な人財が多様な価値観を持っていきいきと活躍し、大きな成果を挙げることができる環境づくりを推進しています。私はこの活動の中で、育児や介護、治療と仕事の両立支援をはじめ、多様な価値観を尊重する職場風土の醸成や支援活動を担当しています。また、人事総務本部内のコミュニケーション課題解決に向けた取り組みも行なっています。

2)日立システムズ様の教育や人材育成において、大切にされていることを教えてください。

荒川:大きくは2つあるのですが、一点目はお客様のニーズにお応えするため、まずは各職種に必要となる専門スキル、ITサービスのベースとなる知識を身に着けていただくこと。
二点目は、すべての基本となる人間性です。仕事は一人ではなく誰かと共に進めるものなので、この人と仕事をしたいと思われるような信頼性を築き上げていくためにも、コミュニケーションを取りやすい、豊かな人間性を養っていただくことを重要視しています。
中村:コロナ禍になって1年以上が経ちますが、業務上のコミュニケーションになにか変化はありましたか?
荒川:もちろんあります。在宅勤務の割合が上がることで、コミュニケーション量が減っています。これまではちょっとした立ち話から仕事が生まれたり、ランチや飲みの場で困りごとを相談したりしていましたが、そういった気軽に声を掛け合える場がなくなってしまいました。研修を例にしても、休み時間に周囲の人と会話するといった機会はオンラインの場では難しいですよね。仲間内でも自分としても課題に感じていますし、社内サーベイの結果にもこの不安が表れています。
水谷:9月にサーベイを実施したのですが、リモート勤務時の課題を聞いたところ、「コミュニケーションにおいて相手の反応や表情が見えない」「コミュニケーション頻度が少なくなっている」という回答が4~5割と多く出ていました。業務上必要な連絡はしますが、用事もなしにわざわざ電話をかけたりチャットを送ったりするのも、ハードルが高いのが現実です。気楽なコミュニケーションがしにくくなっていますよね。

3)今回、謎解き宝探しも含めたチーム活動のイベントを計画されたのは、そのような背景があったからでしょうか。

荒川導入した最大の理由は、やはりコミュニケーションの希薄化です。在宅勤務が増えたことでお互いの業務やメンバーの関係性が見えないことや孤立感への対策の一環として、本部長主導で横のつながりをつくるためのプロジェクト「Try Angle(トライアングル)」が始まりました。いろんなアングルからトライする、という意味が込められています。
水谷:プロジェクトの推進メンバーは手上げ式で、人事総務本部内のさまざまな部署から20人も集まりました。ランチミーティングの実施や自己紹介シートの用意、TeamsをSNSのように活用するなど工夫を重ねる中で、レクリエーションのようなイベントができたらいいねという意見が出ていたところ、ちょうど荒川が所属している人財教育企画部で「謎解き宝探し」の情報を得たので、具体的な検討が進んでいきました。
荒川:もともとは次年度の新入社員研修の一案として考えていたのですが、部署内でのコミュニケーション活性化にこそ使える!と思ったのです。そこで、まずは8名くらいの身近なメンバーと一緒に、短時間での体験会実施をお願いしました。

4)実際にご体験されてみて、いかがでしたか?

荒川:楽しみながらコミュニケーションができた、というのが率直な感想です。キャリア採用で入社したメンバーとも、初めて顔を合わせることができたのが嬉しかったですね。また、じっくり考えるタイプなのか、突き進むタイプなのか、周囲をよく見てフォローしながら進めるタイプなのか、など互いの性格が見えたことも印象的でした。一人ひとりが必ず発言しないとゲームが進まない仕組みになっていたのも良かったです。
水谷:私もとても楽しかったです!誰かと一緒に夢中で取り組んで、盛り上がれたことが楽しかったんだと思います。職場のメンバーと集まる機会がなかなか持てず、そのような空間を求めていたのかもしれません。謎を解く過程で達成感が得られましたし、仲間から「そのひらめき、すごいね!」と褒めてもらえたのは嬉しかったです。日頃真面目な上司がガッツポーズではしゃいでいたのも新鮮でした(笑)。
体験会でのひと時を楽しそうに振り返るお二人。

5)「謎解き宝探し」を導入されるにあたって、なにか工夫された点はありますか?

荒川:一連のイベントを行うにあたり、互いに接点のないメンバーであらかじめチームを組んだことです。対象人数が168名と多く、全員が全員と深く交流することは難しいと最初から考えていたので、全員の過去のキャリアまで遡り、なるべく知り合い同士にならないように8名ずつを1チームとして編成しました。また、「Try Angle」のメンバーを各チームに1人配置し、サポート体制を整えました。
実際、チームメンバー全員が初めて会話する人だった、という方も一定数いましたので、初めての「出会い」を多く創出できたかと思います。工夫した甲斐がありました。
水谷:イベント期間中はITツールを活用することで、横のチームの状況を逐一確認できるようにしていました。謎解きでも壁紙作りでも、より良いものをつくろう成果を上げよう、といった意識につながり、良い意味で競い合えたので、チーム内の結束力向上やチーム間の交流に一役買ったと思います。

6)受講者からは実際にどのような反応がありましたか?

水谷:実施後のアンケートでは、「これまで面識のなかった方と、一同に会して交流できて良かった」「役割分担やチームで目標達成をめざすことの重要性を再認識できた」「段階を踏むことで徐々にチームが活性化していくことがわかった」「コミュニケーションの時間を意図的につくることは大事だと気づいた」といったポジティブな感想がほとんどでした。
「今回のメンバーと今後も交流を続けたい」「定期的に実施してほしい」「他部署にも広げたい」など、今後につながる意見も目立ちました。
荒川:受講者からは想定以上にポジティブな反応をいただけたと感じています。ほぼ全員が楽しみながら参加できたのではないでしょうか。今回は人事・総務部門でのトライアルとしての実施でしたが、トライアルで終わらせるのはあまりにももったいないので、なんらかの形で継続していきたいです。
また、人事総務本部では、これまでオンラインミーティング時の顔映しを積極的にしていなかったのですが、研修で顔映しすることに慣れたのか、今では各々が顔を出して打ち合わせをするようになってきています。ちょっとした顔映しが不安解消に繋がることを感じての成果だと思っています。
※日立システムズ様アンケートより

7)どのような課題を持つ企業様におすすめでしょうか。人材育成担当のお立場から、ぜひアドバイスをお願いします。

荒川:コミュニケーションが希薄化している企業様には、ぜひ一度試していただきたいです。コロナ禍でコミュニケーション量の減少が課題になりましたが、毎日出社していた頃も十分なコミュニケーションが取れていたわけではなかったと思います。コミュニケーション不足は必ずしもコロナ禍に限った問題ではありませんが、取り組むなら今がチャンスです。
また、どこの企業様も同じだと思うのですが、在宅勤務をしていると一人ひとりの様子が見えなくなっていますよね。その中で、いかに話しやすい環境や話す機会をつくってあげられるかどうかは、人事として重要な役割だと思います。「謎解き宝探し」は、少人数単位で密なコミュニケーションをとっていくきっかけにできるよい機会だと思います。
水谷:いわゆる「お堅い」企業にこそおすすめしたいです。研修という形式でないとイベントごとをやりにくい会社さんにはぴったりだと思います。
「謎解き宝探し」のように、ゲーム要素と学びの要素の両方を満たすプログラムはなかなかありません。イベントとして純粋に楽しみたいという企業にも、学びの要素が欲しいという企業のどちらにもおすすめできると思います。

8)最後に、これからの日立システムズ様を「こんな組織にしていきたい」という目標がありましたら、ぜひ教えてください。

荒川:今後ジョブ型人財マネジメントに移行するにあたって、働く「人」の存在、タレントがさらに重要になり、個性の発揮がより求められるようになるでしょう。業務を担えるスキルの有無はもちろん、「この人だからこそ」という要素を出せるかどうかが肝心になってきます。そのためには、自分がなぜ目の前の仕事に取り組んでいるのかに真摯に向き合い、自分自身でキャリアを描き続ける必要もあります。その点について個人が自分で課題認識を持ったうえで、人間性を耕し、スキルアップを図っていける環境をつくりたいです。
水谷:以前と比べて、働き方やキャリアの考え方が大きく変わってきていますよね。かつては与えられた業務を忠実にこなすことが中心でしたが、今は自分が何をしたいのか、どういう事で社会に貢献していきたいのかを考えて行動することが非常に重要になっています。
ジョブ型人財マネジメントへ移行する当社としても、この意識は外せません。
荒川が申し上げた個性の話にも繋がりますが、一人ひとりが異なるスキルや強みを持っているので、それらを発揮し相乗効果を高められるような、心理的安全性の高い職場環境をつくっていけたらと思います。まさしく「ダイバーシティ&インクルージョン」といえるのですが、個性を発揮するだけではなく、お互いの意見をぶつけ合い高めあうことで、お客様へ新たな価値を提供できるような職場づくりをめざしたいと考えています。
それぞれのチームで作成された「チーム壁紙」を背景に。

★インタビューを終えて

中村:日立システムズ様の今回のお取り組みは、「謎解き宝探し」を社内イベントと組み合わせて導入されたことが大きな特徴でした。社内プロジェクト「Try Angle」が取り組まれた一連のプロセスそのものが、組織開発やコミュニケーションの活性化に繋がっているように感じます。コミュニケーションのあり方や必要性が見直されている今現在だからこそ、他社様にもぜひご参考にしていただきたい事例です。
小池:本日のお話を伺って、「謎解き宝探し」はチームワーク力の醸成やコミュニケーション力の向上のみならず、組織開発やメンタルケアなど、幅広い分野で応用できる可能性があると感じました。今後もお客様からの生の声を取り入れたプログラム開発を続け、より良いご提案をしていきたいです。
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