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三井金属鉱業様のお取組みに学ぶ 実力重視の制度改革とキャリア開発支援(後編)

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2023.2.24


※当記事は2022年9月7日に開催したイベントの内容をダイジェストでご紹介するものです
今回、2024年に創業150周年を迎え、「探索精神と多様な技術の融合で地球を笑顔にする」をパーパスに掲げる三井金属鉱業株式会社様の人事制度・キャリア開発支援のお取組みをご紹介します。
記事前編では、新人事制度の内容やキャリア開発支援施策等を、同社人事部中竹様から紹介いただきました。
記事後編では、参加者から頂いた質問をご紹介していきます!頂いた質問は、グラフィックレコーディングでも紹介していますので、ぜひ合わせてご覧ください!

Q1:キャリア開発支援施策の導入に際し、どのようなKPIを設定されましたか?また、経営層の理解を得るために工夫されたことはありますか?

中竹様(以下敬称略):この施策が、組織の活性化や成長、生産性の向上に繋がるのだという強い想いはあったものの、事前に明確な KPIや目標値を定めてはいませんでした。当社は、信念を持って提案すれば、「やってみたら!」と後押ししてくれる風土もあり、そこに甘えてしまった部分は多少あるかもしれません。
しかし、今後は、従来実施してきた「従業員満足度調査」や「ストレスチェックテスト」を「エンゲージメントサーベイ」等に置き換え、施策の効果測定ができればと考えています。
水野:今まで伴走させて頂く中で、色々と緻密な準備をされる中竹さんの姿を拝見してきました。「自分が施策を実行します」と経営層に対しコミットメントするのは、本当に準備も覚悟も必要だったことと思います。
むしろ、中竹さんの覚悟が経営層にしっかり伝わり、後押しいただいたのではないでしょうか。

Q2:キャリア面談を実施するのは上司ですか?それともキャリアコンサルタントなどの有資格者ですか?

中竹キャリア面談は、上司と部下間で実施するのが基本ですが、そうではないケースもあります。弊社では、例えば設備・経理・総務人事のような職能でギルドを形成し、ギルド長が配置育成を検討し、事業ラインと連携して実行しています。
例えば工場で経理を担当している管理職の上司が技術畑の工場長であった場合、この工場長が経理としてのキャリアについて的確な助言などができない場合も多くあります。
そのため、上司の工場長ではなく、ギルド内の他の上位職者を選んでキャリア面談を実施することがあります。社員によっては、縦のラインの上長だけでなく、ギルドの中から面談相手を指名することができるということです。

Q3:社員一人ひとりのキャリアをヒアリングすると、会社の考える期待と本人の能力・希望とで大きく差異がある例も出てくるのではないでしょうか。そのような時、どのようにされていますか?

中竹:現在、「本人の意思であれば一度ちゃんと耳を傾けてみよう」というスタンスで臨んでいます。
当社では、コーポレート部門と4つの本部それぞれに人事ビジネスパートナーを配置しています。このビジネスパートナーが社員の異動希望などの情報を拾い集め、必要であれば各本部のビジネスパートナー間で情報共有、検討、調整し、異動希望の実現を支援することも行っています。
現時点では、異動希望の絶対数が少ないので、対応可能な状況です。これからキャリア面談を実施し、希望者が増えてくると調整が難しくなる側面も出てくるかもしれませんが、意思を表明する従業員に対しては、組織として真剣に考えて対応していきたいと思っています。
イベントのグラフィックレコーディング1枚目。下部に参加者から寄せられた質問を記載
そのほか、「現時点の社内の雰囲気はどうですか?」という質問に、中竹さんは、約半数の社員が「やはりこのような施策が必要だ」と言ってくれる反面、「必要とは思うが負荷を増やしてほしくない」という声もあがっていると話されていました。
また、「取組みを開始したばかりで上手くいかないこともあるかもしれないが、ブラッシュアップしながら進めていきたい。質疑の時間に色々な質問をいただき、沢山の気づきがあった」と振り返っていました。
ファシリテーターの水野からは、賛成意見だけでなく、不安を持つ人の声にも耳を傾け、真摯に向き合っていくことは、包括的な意見の取込みにつながり施策の成功において重要だとのコメントもありました。
イベントのグラフィックレコーディング2枚目。参加者から寄せられた質問を記載
いかがでしたでしょうか?
三井金属鉱業様の各施策、施策の進め方で、ご参考にしていただける点も多々あったかと思います。
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