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これからのキャリア開発に大切な「ジョブクラフティング」~第3回:ジョブクラフティングを活用した効果的1on1ミーティングの進め方~

連載記事

2021.4.16


これからのキャリア開発に大切なジョブクラフティング、第1回目記事では「ジョブクラフティングが多くの企業で注目されている背景」、第2回目記事では、ジョブクラフティングの具体的な方法」などをご紹介してきました。
■第1回目記事 こちら
■第2回目記事 こちら
今回第3回目は、企業様からニーズの高い「ジョブクラフティングを活用した効果的な1on1ミーティングの進め方」について、日本マンパワー秋本からご紹介します。

1on1ミーティングの現状と課題

1on1ミーティングは、すでに数多くの企業で実施されていますが、「うちの会社では、1on1が上手くいってます」といった声をあまり聞くことがありません。1on1が活性化しない理由としてよく散見されるケースが次の3つです。
(1)そもそも1on1をやる意義を管理職が理解していない、腹落ちしていない
(2)管理職に1on1の実施方法がきちんと理解されていない
(3)数回は1on1を実施したが、話のネタが尽きてしまいマンネリ化してしまう
課題1「そもそも1on1をやる意義を管理職が理解していない、腹落ちしていない」への主な対応ポイント
①1on1の実施を管理職の評価項目に入れるなど業務での優先順位を高くする
②1on1を経営の最重要事項と位置づけるなど経営陣からメッセージを発信する
③人事サイドから1on1の狙いや実施メリットについて、きちんと周知徹底する
課題2「管理職に1on1の実施方法がきちんと理解されていない」への主な対応ポイント
①上司に対する1on1の基本を学ぶ研修を実施する
②研修後に1on1の実施内容が再確認できる動画や冊子を提供する
課題3「数回は1on1を実施したが、話のネタが尽きてしまいマンネリ化してしまう」への主な対応ポイント
①1on1のテーマについてあまり自由度を持たせずに、継続的に実施できるテーマをある程度絞り込む
②1on1実施シートなど管理職への支援ツールを作成・共有する
つまり、1on1を有効に機能させるためには、「管理職のマインド醸成」と「スキル・ツール付与」の両面での施策を、1on1導入前と導入後に実施することが不可欠です。
「他社も1on1をやっているから我が社でも導入しないといけない」と、通達や簡単なオリエンテーションのみで1on1を導入。やらされ感でいっぱいの管理職がとりあえず1on1を実施してみるものの、実施する中で「うまくいかなかった」「やりたくない」と、負のサイクルができあがってしまうケースをよく耳にします。そうなってしまうと、その負のサイクルをプラスに巻き返すのは非常に困難です。
1on1の導入前には、自社で想定される課題を挙げ、できるだけ対応策を検討し実行。その上で1on1導入・運用することが重要です。

「1on1ミーティングのためのジョブクラフティング/経験学習支援研修」の概要

ここからは、管理職のマインド醸成とスキル・ツール付与の両面を狙いとした「1on1ミーティングのためのジョブクラフティング/経験学習支援研修」の概要をご紹介します。
第1回目の記事でご紹介しましたように、ジョブクラフティングとは、やらされ感のある仕事に対して、自分の視点を変化させることで、やりがいやモチベーションを高める手法です。
また経験学習とは、経験をしっかりと振り返り、成功体験から持論、失敗体験から教訓を言語化し、次の仕事に活用し成果を上げながら成長していくためのサイクルです。経験学習に関しては、すでに多くの企業で若手社員の育成、管理職教育、全社的な改善活動などに取り入れられており、継続的に成果が出ています。
経験学習をベースに1on1を実施されている企業は多いと思いますが、日本マンパワーの推奨する1on1は、部下に経験学習を実践させる前に、まず担当業務に対してジョブクラフティングを実施し、モチベーションを高めることで、経験学習の円滑なスタート、継続的実践へとつなげていくことを特徴としています。
また、「1on1ミーティングのためのジョブクラフティング/経験学習支援研修」の狙いは、「部下の成果と成長を実現する“1on1“」としています。
この研修の狙いを実現するため、研修実施の際にポイントとなってくるのが次の3つです。
(1)管理職へのジョブクラフティング/経験学習支援への意識づけやメリット感の訴求
(2)1on1実施のためのスキルや面談コンテンツの付与
(3)1on1面談のロールプレイングによって研修後の実践への動線をつくる
この研修で提示する1on1ミーティング実施ステップ(下の図)は、1.部下を理解する、2.仕事への活用を支援する(ジョブクラフティングを支援する)、3.キャリアビジョン(ありたい姿)達成を支援する、です。この3ステップに沿って講義、個人ワーク、グループワーク、全体シェアを織り交ぜながら研修を進行させていき、管理職のマインド醸成とスキル付与を行っていきます。
なお、「1on1ミーティングのためのジョブクラフティング/経験学習支援研修」の具体的な構成も合わせてご紹介します。
(1)上司自身がジョブクラフティング・経験学習支援の重要性とメリットを再認識し、部下支援の動機づけをはかる。
(2)1on1面談のコンテンツの1つである「仕事へのジョブクラフティングと経験学習」について、まず上司自らが体験する。
(3)ジョブクラフティングと経験学習の支援方法を理解し、ロールプレイングによって実践力を身につける。
(4)今後、ジョブクラフティングと経験学習支援を推進していく上で、留意すべきポイントを各自明確にして、実践に向けた決意を新たにしていただく。
この研修での学びを活かして1on1ミーティングを実施することで期待される効果には、次のようなものがあります。
【 管理職側に期待される効果 】
(1)部下がモチベーションを上げ自律的に経験学習を回してくれることで、プレイングマネジャーとして多忙な管理職のマネジメントの負担が軽減される
(2)経験学習の継続的な実践によって継続的に仕事の成果へつながる仕組みができる
(3)部下一人ひとりとの関係性が良くなることで職場全体の風土が改善される
(4)早期離職やメンタル不全の防止が実現される。
【 部下側に期待される効果 】
(1)担当業務に対して肯定的な意味づけができ、モチベーションが上がる
(2)上司との関係性が良くなり、対人面でのストレスが軽減される
(3)担当業務で成果を上げていくサイクルができ、より高い評価や昇格昇進へつなげることができる
本稿が1on1の導入を検討されている企業様、1on1導入後の更なる活性化を検討している企業様のご参考になれば幸いです。