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「多様な能力を活かすチームビルディング」陸上400mリレー元日本代表 朝原宣治【2021年6月開催 トップアスリート研修体験会Report】

イベント

2021.10.13


【VUCAワールドを生き抜く】というコンセプトの下、株式会社クリアソンと株式会社日本マンパワーの共催で、定期的に企業の人材育成ご担当者を対象にトップアスリート研修無料体験会を開催しております。
6月18日のトップアスリート研修体験会は「多様な能力を活かすチームビルディング」というテーマで、陸上男子400mリレー元日本代表の朝原宣治さんをお招きし、オンライン開催しました。ファシリテーターは株式会社クリアソンの神田義輝さんでした。
〇本体験会は「問いの探究、深堀りを行い実務遂行のヒントに」というゴールを設定。登壇者が一方的にセミナーを行うだけでなく、対話によって問いに対する思索を深めるライブ型で開催しました。
〇ゲストの朝原さんから、学生時代のお話や、日本代表として国際大会で銀メダルを取られるまでのお話、特に「個性的な能力や価値観を持ったメンバーとどの様にチーム力を高めていったのか」「飛躍的に記録が伸びない競技で、どのような思考と行動で挑み続けて、日本の陸上史に刻まれる快挙を成し遂げたのか」などをご紹介いただきました。

多様な価値観を持つチームでの練習

中学時代はハンドボールをプレーしていた朝原さん。厳しい規則や失敗への恐れから成果が思うように出ず、高校入学時に陸上へと転向します。そこで、目標設定や情報収集を自ら行い、自分の力で成長をしていく楽しさに気づきます。
大学は、陸上の強豪校ではない同志社大学に進学。部活の捉え方もそれぞれ、多様な価値観を持ったメンバーの中で競技を行っていました。
大学卒業後は、実業団に入り、ドイツへの陸上留学を経験します。そこでは職業や年齢もバラバラで、さらに多様な価値観に触れることとなりました。「スポーツに専念するのではなく、スポーツを通じて豊かな人生を作っていくことを学んだ」と朝原さんは言います。

個の最大化で組織力を向上する

2016年の国際大会で、男子400mリレーに出場した日本代表は、個の総力戦で銀メダルを獲得します。出場した4人とも100mの自己ベストで10秒を切っておらず、この結果には世界中が驚きました。日本は、バトンパスつまりチームワークで、タイムを大幅に削減することでメダルをつかみ取りました。
また、朝原さんが出場した2008年国際大会 男子400mリレーでは、日本代表は3位となりました。しかし、大会終了後、他国のドーピング違反で銀メダルへと繰り上がります。この繰り上げは、日本選手団が、日々の連絡やドーピングチェック等、競技以外のところでも、競技に対して真摯に向き合った結果。競技に対する姿勢が結果へとつながり、信頼関係にも影響すると、朝原さんは言います。

ダイアローグセッション

当日のダイアローグセッションの一部をご紹介します。
参加者「チームビルディングの肝であるコミュニケーションですが、最も気をつけていることなど、何かポイントがあれば教えてください」
朝原さん「一番大事なのは柔軟さだと思います。それぞれの考え方とか、背景が理解できないとなると、コミュニケーションは一方通行になると思うんですよね。それが、理解まではできなくても、考えてみるとか、寄り添って聞いてみるとか、そういう余裕が必要。お互いに自分の経験値でしか考えられない殻をオープンにしていくことが大事だと思います。」
また、人によってコミュニケーションを変えていて、人が嫌がることをしない。自身のルールを行使して、無理やり何かを行うのではなく、相手に合わせてコミュニケーションを取るように意識している、ともお話しされていました。
参加者「同じ景色を見て、その上でコミュニケーションを取ることは大事だと思います。同じ景色を見るためのコツや実際に行っていたことなどあれば、教えて下さい」
朝原さん「同じ時間、同じミッションに向かって、経験をするしかないと思うんです。日本代表でいうと、リレーメンバーに入る前の若手を国際大会に出場させるなど修行をさせます。とにかく、その景色を見せないことには、言葉で伝えてもわからないので、経験をさせることが大切。そのための機会を作り出すことは上の人たちの責任ですね。」

トップアスリート研修とは

2018年から本格的にスタートし、トップアスリートからビジネスにおいて活かすマインドやスキルを学べる企業研修です。研修の対象や、目的、課題、ゴールについて確認をしながらカスタマイズ型の設計・実施を行います。代表的な展開としては新入社員、次世代リーダー、管理職、健康経営等の対象が挙げられます。
講師にトップアスリートをお呼びし、ファシリテーターが進行を行うため、アスリートの原体験から思考や姿勢、価値観を変換することができ、ビジネスの場面でも活かせる気づきや、学びを提供します。

なぜトップアスリートなのか

アスリートは、多様な価値観を持ったメンバーの中で、短期的な成果を挙げる必要があり、厳しい競争環境の中で差別化、市場価値の向上が求められます。また、テクノロジーや技術の進歩が速く、勝ちパターンはすぐに陳腐化します。こうした環境は現代のVUCA時代と共通する点が多く、トップアスリートの習慣や思考を学ぶことで今後のビジネス界を生き抜く力を得ることができます。

その他のトップアスリート研修体験会Report

■『ブレイキン世界2位』から弁護士・経営者に転身した石垣氏から学ぶキャリア自律
【2021年3月9日開催 トップアスリート研修体験会Report】
https://future-career-labo.com/2021/04/22/kimura03/
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■元サッカー日本代表から学ぶ いまを大切にして未来をきり拓くマインド
2020年9月24日トップアスリート研修体験会Report
https://future-career-labo.com/2020/12/11/kimura01/
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